これから行政書士で開業しよう考えているけれども、どのくらいの開業資金があれば安心して開業できるのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。私も開業当時同じような悩みがありました。
開業なんかしたことがなかったので何を準備していけばいいのかさっぱりわかりませんでした。近くに似たような境遇の人もいなかったので書籍やネットに書かれていることを信じて、開業に必要な資金を貯めました。
結論から言ってしまうと、必要な開業資金は50万円が目安となります。その金額があれば、行政書士に登録できて、仕事ができるようになります。しかし、あくまでも、この金額は開業するために必要な資金であって、必ずしも安心できる開業資金ではありません。
これに追加して、無収入状態時の生活していくための資金(生活費)が必要になります。これは開業する人の生活スタイルによって大きく変わってきます。必要ない人もいれば、半年以上の蓄えが必要と思う人もいるでしょう。
今回は、私が開業したときに掛かった資金を詳細に書いていきます。少しでも参考になればと思います。
この記事の学び
- 行政書士開業する時の資金が分かる
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行政書士で開業するときは最低いくら必要
行政書士で開業するときは、最低でも30万円が必要になります。それは、行政書士になるために、各都道府県の行政書士会に登録費を納めなければいけないからです。
その登録費は各都道府県によって多少の違いがありますが、30万円ぐらい掛かります。例えば、私が開業している茨城県では258,200円の費用が掛かります。茨城県行政書士会HP
なので、行政書士になるためには、初期費用として最低でも約30万円は掛かることになります。
登録費以外にも掛かる物がある
最低30万円あれば行政書士になれますが、実際それだけでは開業して仕事をすることはできません。それは、仕事をするための道具や場所が必要になるからです。
その道具や場所を揃えるのに、資金が掛かってきます。例えば、行政書士の仕事ではパソコンが必須になってきます。また、住んでいる地域によって交通手段が変わってくることでしょう。田舎なら自動車は必須です。
そのような道具類を持っていなかった場合、購入しなければいけないので、登録費以外にも開業するために必要な資金が必要になってきます。
生活費も開業資金に入れる
開業して一定のお金(収入)にありつくまで、生き延びていく生活費のことも考えなければいけません。
行政書士の仕事は、開業したからいってすぐに仕事が入ってくるような業種ではありません。実際に私も開業してから3か月ぐらいは無収入状態が続きました。
その間は、嫌でも食べたり飲んだり食べ物を購入して生活をしていくことになります。この生活費は、極力抑えることはできても、すべて失くすのはできませんよね。
なので、無収入状態がある程度続いても、問題ないぐらいの生活費も開業資金に入れておく必要があります。
開業資金の詳細はどうなっているのか
ざっくりとした開業資金の詳細を以下で挙げておきます。
- 登録費…約30万円
- パソコン…約10万円
- プリンター…約4万円
- 机・椅子…約2万円
- 鍵付き書類ボックス…約1万円
- 名刺・コピー用紙など…約1万円 計約48万円
これに追加して
- 生活費…約3~6か月分
- 事務所…0~10万円
どうでしょうか。開業していざ仕事をするとなった場合、約50万円ぐらいは必要になることが分ります。それに生活費などを追加すると、安心して開業するなら開業は約100~150万円ぐらいが妥当といえるのではないでしょうか。
家族構成(生活スタイル)で資金は変わってくる
必要な開業資金を見てがっかりした人もいたのではないでしょうか。しかし、開業資金は、人それぞれの生活スタイルで大きく変わってきます。なぜかといいますと、独り身なのか、それとも一家の大黒柱なのかによっても生活に必要なお金が大きく変わってくるからです。
例えば、独り身なら最低でも10万円以下で生活ができるかも知れません。逆に大黒柱なら20万円以上の生活費が毎月必要になってくる場合もあります。
これを踏まえると、3か月分の生活費が2倍も違ってきます。そうなれば、開業資金も大きく変わってくることになります。
自宅開業か賃貸事務所でも変わってくる
事務所の形態によっても、開業資金が大きく変わってきます。自宅を事務所にすることによって事務所に掛かる費用は0円で済みます。逆に賃貸事務所すれば、契約時に20~30万円+毎月の家賃3~10万円が掛かってきます。
賃貸事務所にしようと思えば、これだけで30万円以上の資金が変わってくることになります。
私が開業したときに使った費用
それでは、私が実際に開業したときに掛かった費用を教えます。当時は、必要だと思って揃えた物でも、実際にはあまり使用せずに無駄な費用となってしまった物もありますので、それもお伝えしていこうと思います。
これから開業される人は、多少参考になるかと思いますので、私の生活スタイルも以下でお伝えしておきますね。
開業時に貯めた資金65万円だった
実際に開業時、通帳に合った資金は65万円でした。以下の画像で当時の通帳残高を載せておきます。私も当時は開業するために「開業資金」のことをいろいろ調べていました。調べた結果、100万円はあったほうがいいと分かりました。
しかし、試験に合格後は貯金も尽きており、100万円を貯めるのに限りなく遠い道のりだと思っていました。それでも、行政書士になりたいという想いは強くあったので、開業資金を貯めるために行動をしていきました。
そうこうしているうちに、3年の月日が流れてしまい結果的に65万円しか溜まらず、思い切ってその資金で開業に至りました。
開業時に使った資金は46万円だった
どうでしょうか。私は平成28年6月1日に行政書士として開業したので、貯めた65万円から残高を差し引くと、実際に開業に使ったリアルな資金が分かると思います。
差し引くと約46万円が開業資金で使われています。
前項で挙げた、開業資金48万円とさほど変わらない金額になったと思いませんか。揃えた物は違ってきているものの、似たような金額になっていますね。なので、最低でも開業資金は、50万円は必要になってくることがこれで分かります。
開業時に掛かった資金の詳細
ここでは、開業資金46万円の中身を教えます。当時から3年以上経ってしまっているので、細かい金額は忘れてしまいましたが、揃えた物を書いていきます。
- 登録費…25万円(職印含)
- プリンター…3万円
- 開業書式セット…6万円
- 名刺・チラシ…1万円
- 椅子・机…1万5千円
- 看板…6万円
- HP作成ソフト…2万5千円
- コピー用紙、封筒、認印など…1万円 計46万円
上記の物を用意して開業しました。この中には、生活費や事務所、その後の実務を覚えるための書籍代などは含まれていません。あくまでも、開業時に掛かった資金です。
前項で挙げた。パソコンや鍵付きボックスなどは自宅にあったので購入しませんでしたが、もし、開業時になかった場合は、追加する必要があります。
今ならHP作成ソフトはいらないと思います。ワードプレスという無料のHP作成ツールがあるのでそれを使ったほうが断然にいいHPが作れるよ。このブログもワードプレスで作っているんだよ。
イシマサの生活スタイルの詳細
当時の生活スタイルをお伝えしていきますね。毎月の絶対に出ていくお金は、約25万円でした。この金額はほぼ生活費です。それでは私の生活スタイルの詳細を書いていきますね。
地域 | 茨城県常総市(田舎) |
開業年齢 | 33歳 |
事務所 | 自宅 |
家族構成 | 自分・妻・子ども2人 |
収入源 | 妻のフルタイムパート |
子ども | 保育園 |
車 | 2台(ローンなし) |
家 | あり(35年ローン有) |
外食 | 月4~5回 |
少しは参考になったのではないしょうか。妻もいて、子供2人いてマイホーム(ローン有)も持っていて、結婚している人なら ごくごくありがちな家族構成であると思います。
私が65万円でも開業できた理由は、妻の働きがあったからです。生活費25万円の資金を3か月分を貯めてから開業となったら、75万円も追加になっていたので開業することはできませんでした。 これにはすごく感謝しています。 家族がいて開業するなら妻の協力がなければ非常に難しいものになりますので、これも開業するポイントになります。
開業時に無駄な資金を使ってしまった
今思うと、開業時に使った費用で無駄だったと思うのもあります。多くの人は、開業することは人生で初めてというのが当たり前だと思います。私も大勢の中の1人でした。
開業時にこれは必要と思って揃えたのですが、いざ開業してみるとこれは必要なかったというのがありました。しかし、これは開業する人によって違いがあります。それはなぜかというと人それぞれ能力、考え方に違いあるからです。
例えば、私はワードプレスの知識がなかったのでHP作成ソフトを購入しましたが、結果的にワードプレスを使ってHPを作っています。また、費用を抑えようと名刺を自作しましたが、結果的に使わず業者に頼むことになり無駄な費用が掛かったりもしました。
このように、開業することは未知の世界でもありますので、間違って無駄な物に資金を使ってしまうこともあります。
極力、開業資金は使わない
無駄な資金は、使わないことに越したことありません。それは、無駄な資金を減らせれば、その後の開業人生が少しでも楽になるからです。開業後は思った以上に出ていくお金が多いものです。
例えば、実務の書籍代、移動するための交通費、仕事を取るための営業費など、多くのお金が必要になってきます。
なので、開業資金は少しでも減らして、無駄な資金は使わないようにして開業後に備えるようにしたほうがいいです。
私が使った無駄な資金
それでは、私が開業時にそろえて必要なかったものを挙げておきます。
- HP作成ソフト2万5千円
- 自作名刺…5千円
- 開業書式セット…6万円
上記の3つが、必要なかった物ですね。開業書式セットが必要ないの?と思った人もいるのではないでしょうか。開業していない人は分かりませんが開業した者なら分かると思います。
そのような書式類は無料でダウンロードできるので、少し手を加えることでオリジナルの書式として使えます。また、申請書類は役所のHPで正規の書式がダウンロードできますので、書式セットは必要ありません。
なので、開業時に必要と思った物でもじっくり検討して資金を使うようにしたほうがいいでしょう。
まとめ
これから開業する人は、開業資金がどれだけ必要か少しは参考になったのではないでしょうか。行政書士に登録する費用として30万円は必要になり、追加で仕事をこなすための費用として20万円ぐらい掛かってきます。なので、最低でも開業資金は約50万は必要になってきます。
その50万円にあなた自身の生活費を追加すれば、自然と開業資金はいくら必要なのかが出てくると思います。目安として生活費3~6か月分は蓄えておくと安心して開業ができると思いますよ。
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それでも行政書士になりたいと目標や夢を持ったなら下記の記事を読んでください。
「行政書士を目指し食べていけるまでになった10年間の経験談」をまとめました。
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